デイサービス長老大学

高齢者の皆様と共に未来をつくる。デイサービス 長老大学 のブログです。


「変わることのない下降するベクトル」と「だからこそ必要な支援」について

こんにちは。
デイサービス長老大学 代表の澤本洋介(@sawamoto482)です。

 

先日、第3回目の運営推進会議を行いました。

運営推進会議とは、私ども地域密着型通所介護事業所が「地域との連携および事業所運営の透明性を確保するため」に、地域の皆様などに対しおおむね6ヶ月に一度行うことが義務付けられている会議です。


運営推進会議では参加者の皆様へ利用者数や介護度などの様々な数字をご説明いたします。

今回はご利用者さんの介護度の改善という嬉しい結果をお知らせすることができました。

ですが、それを全面にPRすることは、長老大学の在り方として「何か違う」という思いもあり、介護度の落ちていくご利用者さんのお話を中心にプレゼンテーションをさせていただきました。

下降するベクトルは決して変わることはないのである 

介護民俗学の六車由実氏が沼津朝日新聞に大変考えさせられる記事を投稿しておられました。

私が介護の現場で向き合うお年寄りたちは、老いと病を背負い、みな死にむかって下降しながら生きている。

それは不可逆的なものであり、たとえリハビリなどによって一時的に身体機能の状態が改善されたとしても、その下降するベクトルは決して変わることはないのである。 

だが、そういったお年寄りたちも、その状態に応じた必要な支援があれば地域の中で暮らし、社会とのつながりをもち続けることができる。

すなわち、高齢者にとっての「自立」とは、健康で介護の必要のない状態のことではなく、必要な支援を受けながら最期まで希望をもって生き続けることだと考えるべきなのではないだろうか。

※2017年7月9日沼津朝日新聞 六車由実氏投稿記事より

私もまさにその通りだと考えています。

財政抑制は国の重要な課題ですし、ご利用者さんお一人お一人の暮らしにとっても機能改善は大変重要で必要なことです。職員一同頑張っています。

機能改善に真摯に取り組むリハビリ職の皆様には大きな敬意を持っています。

 

しかし、生命の仕組みとして、下降するベクトルは決して変わることはありません。

介護現場で働いておられる方は日々実感しておられるでしょう。

 

そして、だからこそ必要な支援があると思います。

老いと病と死への恐怖をひとりで抱えることは、どんなに孤独だろう。
その思いを共有でき、そして自分のこれまで聞きてきた人生を共に振り返えってよかったと思える仲間との対話の場があること、そうしたつながりを回復することこそが、人が最期まで希望を持って生き続けるための最大の支えになるのではないだろうか。

※2017年7月9日沼津朝日新聞 六車由実氏投稿記事より

 つながりの回復

長老大学は「聞き書き介護」だけでなく、「つながりの回復の場」という考え方についても、六車氏のお考えを参考にさせていただいています。

 

長老大学は訪問してくださるお客様のとても多いデイサービスです。

ご近所の皆様、ご利用者様のご友人、ご利用者さんのお孫さん・ひ孫さん、ご親戚、ボランティアのさん、子ども達。

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私達はお客様のご訪問を歓迎しています。

個人情報の問題もふくめ、このような運営方針には賛否のあるところだと思いますが、皆が顔見知りの田舎のデイサービスだからこそできることだと思っています。

 

閉ざされた空間にせず、元々のつながりを回復し、新たなつながりを大切に育む。

 

そんなデイサービスでありたいと思っています。