こんにちは。
デイサービス長老大学の澤本洋介(@sawamoto482)です。
今年の6月に、「人は誰の役に立たなくてもいい」価値共創型介護の売り出し方についての反省。 というブログ記事を書きました。
価値共創型介護を広めたいという気負いのあまり、「人の役に立つ」ということを絶対的に重要なことのように強調しすぎたと、反省しています。 人は誰の役に立たなくてもいい。 これは価値共創型介護に取り組む上での大前提です。
「人は誰の役に立たなくてもいい」価値共創型介護の売り出し方についての反省。 - デイサービス長老大学のブログ
その翌月(2016年7月)に、相模原の障害者施設で凄惨な殺傷事件がおこりました。
被疑者の「役に立たないものは排除して良い」というような優生学的主張は多くのメディアに取り上げられ、様々な議論がありました。
哲学上の「他我問題」、すなわち自分と異なる他者に意識はあるのかという深淵な課題を突きつけているものであり、同時に役に立たない障害者は社会にとっての制約、存在悪であると思想的に完結していることになります。
個人的な喜びをベースとして考える
前述のブログ記事に書いたように、「人はだれの役に立たなくても良い」ということは大前提と考えています。
そして、その前提のうえで、デイサービス長老大学では、ご利用者の皆さまに「人の役に立つ喜び」を感じていただき、世の中に「価値をつくる」ことを目指しています。
これは、ご利用者さんと私達の喜びや満足感といった、個人的な感情をベースとした取り組みです。(大きく伸びるプロダクトやサービスが生まれそうというビジネス的な予感もありますが。)
人生の数ある喜びのうちの1つ1つを共に楽しむ
「人の役に立つ」ということは、「おいしいものを食べる」ことと同じように、人生の数ある喜びのうちの1つに過ぎません。
たかが「人の役に立つこと」
されど「人の役に立つこと」
高齢者介護の現場では、お若くて元気な頃は当たり前だった喜びが、当たり前ではなくなってしまうということも多いです。
「お風呂であったまる喜び」も、「おいしいものを食べる喜び」も、「人の役に立つ喜び」も。
長老大学はご利用者の皆様が望まれる一つ一つの喜びを、できるだけ沢山感じていただき、共に楽しみたいと考えています。
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