デイサービス長老大学

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いくつもの工程を経て~お茶づくりの機械たち~

粗揉機の画像

粗揉機 画像はカワサキ機工株式会社様WEBサイトより


こんにちは、長老大学オンライン支店スタッフのあいかわです! 

今回も、前回に引き続き、O様の聞き書きをさせていただきました。O様からは、お茶の栽培についての様々なお話を伺っています。特に今回は、茶葉を摘んだ後の工程で使用する機械についての貴重なお話を紹介したいと思います。

①蒸熱(蒸す)

O様:最初に70~80度くらいのお湯を釜で沸かしましたらね、ベルト(ベルトコンベアー?)の上に、そのくるくる回るものの上に、お茶の生葉を移すんですよ。それでね、茶葉を移したらね、ベルトが落ちました茶葉を運びまして、いわゆる、蒸すんですよ、蒸気で。大きな釜がありましてね、ずんずんずんとお湯を沸かしましたらね、お湯をパイプで引っ張ってきて、それが、くるくる回りよります、生茶葉を置いたもののところのなかを通るけ、途中で湯気が出まして、それで蒸すんです。

※こちらのサイト様に、実際の様子が動画で掲載されています。
「シリーズ日本農紀行 ふるさとに生きる」様(2023/04/07)『05.緑茶の製造工程。蒸熱、乾燥、揉捻、精揉』(https://furusato-ikiru.com/chapter/shizuoka/detail-813/)

②粗揉機(ソジュウキ)で茶葉を揉む

O様:そしたらね、それをね、今度は粗揉機という機械に入れまして。入れましたらね、なかで混ぜてあるんですね。機械のなかに大きな羽がありまして。それで、片一方では、薪で火を起こして、火を焚きまして、その火力の熱風をね、その機械のなかに送り込むんです。送り込みましたらね、ある程度(茶葉を)乾燥させるんです。そうですね、二十分、三十分はかかりませんけんど。

※下記のサイト様に、粗揉機の一例が掲載されています。
「カワサキ機工株式会社」様(2023/04/07)『粗揉工程』(http://www.kawasaki-kiko.co.jp/seicha/process03.html

また、こちらのサイト様では、粗揉の工程についても紹介されています。
「Luna Trip Tea」様(2023/04/05)『茶の粗揉-揉捻-中揉-精揉-乾燥工程と手もみ茶との比較について!』(https://lunatrip.jp/archives/1775

③揉捻機で茶葉を揉む

O様:熱風でお茶を乾かしたら、今度はそれをね、臼(ウス?)がこう、くるくる回りよるものがあるんです。まあ大きさがこれくらい(1メートルくらい?)でね、高さがこれくらい(60センチメートルくらい)の、その機械に入れたら、蓋をしましてね、重し(本干し?)をしましてね、それがくるくるくるくる回るんです。それがね、お茶を揉むんです。普通は手でこう、茶葉を揉みますろ? ああいう理屈でこう、くるくるくるくる揉むんです。

※下記のサイト様に、揉捻機の一例が掲載されています。O様が仰った臼というのは、この機械の中央部分のことなのだなと思いました。
「株式会社寺田製作所」様(2023/04/07)『製品案内(下揉工程装置) 揉捻機』(https://web-terada.jp/product/details.php?id=32)

④再乾機で再乾燥

O様:揉捻機でお茶の葉っぱを揉みましたらね、今度はもう一回、再乾(サイカン/再乾機)といいましてね、ドラム缶の何倍かの、こーんな大きなものに入れて、またバサンバサンしましてね、茶葉を乾燥さすんです。

※下記のサイト様に、再乾機の一例が記載されています。
「株式会社寺田製作所」様(2023/04/07)『製品案内(下揉工程装置) 再乾機』(https://web-terada.jp/product/details.php?id=167

⑤精揉機で茶葉を揉む

O様:そうしましたらね、今度はね、精揉機というのがありましてね。お茶を精揉機というのに入れましてね、機械のなかでね、お茶を抑えまして、揉むんですね、お茶の葉っぱを。お茶の葉っぱはこう、広がっておりますろ?それをね、精揉機でギコギコと、きれいに揉むんです。ほったら、いまごろ売られとるお茶と同じような、細い形になります。
 つまり、最初は粗揉機(ソジュウキ)で乾燥させて、次は揉捻機(ジュウネンキ)で揉んで、次は再乾機(サイカンキ)でもう一回乾燥させて、今度は精揉機(セイジュウキ)でギコギコ揉みましてね、製品に仕上げるんです。

※下記のサイト様に、精揉機の一例が記載されています。
「株式会社寺田製作所」様(2023/04/07)『製品案内(中火工程装置) 精揉機』(https://web-terada.jp/product/list.php?c=9

⑥乾燥

O様:それで製品に仕上がりましたらね、今度は、1メートルくらいのこんな土台に移して、今度は下にね、2メートルくらいのものですかね、両脇にね、えびら(天日干し用の竹編み平かごとして広く愛用されてきたもの)と言いますけんど、それが動きまして、ずっと積み重ねて、機械の箱のなかへ。そしたらね、機械の下に炭を入れましたらね、乾燥させるんです。
 製品の形にするとき、いちばん高い一番茶なんかは、楊枝くらいの大きさに揉んでね。
 
※下記のサイト様に、乾燥機の一例が記載されています。
「株式会社寺田製作所」様(2023/04/07)『製品案内(仕上工程装置) 乾燥機』(https://web-terada.jp/product/details.php?id=42

「株式会社寺田製作所」様(2023/04/07)『製品案内(仕上工程装置) 引き出し乾燥機 』
https://web-terada.jp/product/details.php?id=192

 O様のお話を聴き、わたしたちが普段飲んでいるお茶というものは、本当にたくさんの機械を使い分け、様々な工程を経て製品となっているのだなと知り、今回とても勉強になりました。とくに、機械についてよく知らないわたしに、その複雑なかたちや役割をわかりやすく伝えようと、身振り手振りで一生懸命説明をしてくださるO様には本当に感謝の念しかありません。機械の写真だけを見るよりも、実際に使用されていた方のお話を伺うことで、よりイメージがしやすくなると感じました。また、熱をこめてお話してくださるO様のご様子に、いままで本当に真摯にお仕事をされてきたのだなという尊敬の念が改めて湧きました。

 O様、貴重なお話を聴かせてくださり、本当にありがとうございました!

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