デイサービス長老大学

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むかしの銭湯~お母さんといっしょに~

むかしの銭湯~お母さんといっしょに~

こんにちは、長老大学オンライン支店スタッフのあいかわです!

今回は、皆様から、むかしの銭湯やお風呂についてのお話を伺いました。銭湯は皆様のくらしにとって本当になくてはならないものだったようで、たくさんの貴重なお話を伺うことができました。

 

O様(東京90代):お風呂は、子どものころは毎日銭湯に行っていましたね。銭湯は、母や姉と一緒に行きました。銭湯には番頭さんがいて、料金を渡すんです。お風呂から上がった後に飲むものが、いちばん楽しみでした。


K様(愛媛・高知80代):わたしも、子どものころは家にお風呂はなくて、お母さんと銭湯に行ってましたよ。割合大きな銭湯だったんじゃないかと思います。結婚してからは、主人が木風呂を作ってくれました。水に強い木を使って、丸い形の木風呂を作って、薪で沸かしてました。薪は太すぎてもだめなので、10cmくらいの直径のものを使います。いまは高知市内でも、銭湯は減ってきよると聞いてますよ。

 

お風呂上りの牛乳やジュースがおいしくて本当に楽しみだったというお話は、利用者の皆様からよく伺います。当時のことを思い出されていたO様の笑顔もとても素敵でした。広いお風呂で温まった後に飲むものというのは味も格別なんだろうなと思います。ですが、K様が仰るように、いまは昔ながらの銭湯の数が本当に減ってきていますよね。わたしが住んでいる地域の銭湯も、すべて閉店してしまっています。広いお風呂に気軽に入れる場があったというのはとてもうらやましいなと思いました。

 また、銭湯での洗髪について教えて下さった方もいました。

 

S様(熊本70代):うちも、子どものころ、お風呂は家になくて、ずっと銭湯に行ってました。脱衣場のなかで、地面からちょっと高くなったところに番台というのが設置されていて、番頭さんがそこに座っていて、男湯と女湯の両方のお客さんからお金をもらってましたね。番台に座っているのはおばあちゃんが多かったです。15時ごろからだいたい銭湯が開くので、そのくらいの時間で早くから行くのが楽しみでした。昔は、髪を洗うのにシャンプーもそこで買っていて、紙に包まれた粉のシャンプーでしたね。髪を洗うのには別料金が必要で、お風呂代が13円くらいで、シャンプーが5円くらいだったと思います。

 

S様のお話をもとに当時の銭湯の料金について調べたところ、まさにその通りのことが記載されているサイト様がありました。昔は洗髪に料金がかかったということもわたしは知らなかったのですが、その理由についても書かれていて、とても興味深いお話でした。髪を洗うというのは、とても大変なことだったんですね。

「朝日新聞DIGITAL」様(2023/01/23)『湯めぐり編 髪洗礼』(http://www.asahi.com/area/hokkaido/articles/MTW20190208010970001.html

www.asahi.com

 

また、昔のシャンプーが粉だったということも知らなかったのですが、「モダン髪洗粉」というものが当時あったようで、こちらのサイト様でもパッケージが紹介されています。とてもハイカラで素敵ですよね。

「東京都立図書館」様(2023/01/23)『都市・東京の記憶 モダン髪洗粉(https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/portals/0/tokyo/chapter1/24_023.html

www.library.metro.tokyo.lg.jp

 また、S様は、昔使われていた五右衛門風呂のお話もしてくださいました。

 

S様:それから、22歳くらいのころ、仕事で下宿していた先に五右衛門風呂というものもありました。外側が鉄でできていて、半分くらいは地面に埋まってるんです。丸い木の板の上に乗って、バランスをとりながら木の板と一緒に沈んで入るんですよ。熱くてヤケドしてしまうので。木の板を使っていない家は、下駄を使って入っていたみたい。それで、湯を沸かすのには薪が必要で、薪を確保するのが大変でした。下宿先の近くに製材所があって、そこからリヤカーでいっぱい大きい端材を積んで、薪にするためにノコを引いて薪割りをしてました。昔は、薪割りは子どもの仕事でしたよね。それまでは自宅では練炭より大きい、薪の形をした燃料があって、それを使うととても楽でした。8センチくらい、直径が5~6cmくらいのオガライトというものでしたね。でも下宿先は薪を使っていたので大変だったんですよ。

 

バランスをとりながら入るというお話に、他の皆様も当時を思い出されたご様子で、笑いながら同意されていました。わたしの祖父母も五右衛門風呂を使用していたらしく、家の庭に置いて、お風呂に入りながら外の景色を眺めていたと懐かしそうによく話をしてくれます。わたしも一度入ってみたいなあといつも思います。とても気持ちがよさそうですよね。

S様の仰っている「オガライト」というものについては、どういったものか記載されているサイト様がありました。

「トータルフーズシステム」様(2023/01/23)『オガライトとは?オガライトとオガ炭の違いやオガライト特徴を徹底解説』(https://totalfoods.jp/blog/%e3%82%aa%e3%82%ac%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%88/ogalight/

totalfoods.jp

 

いつも聞き書きをさせていただくたび、こうして皆様から自分の知らないいろいろな文化やモノについて教えていただけるので、とても勉強になって楽しいなと感じます。

皆様、貴重なお話を聴かせていただき、本当にありがとうございました!

 

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